こんにちは!トレーナーの佐藤です。
今回は、少し身体のお話を。
トレーニングやコンディショニングで、広背筋をストレッチすることがあります。
広背筋は、腕から背中、骨盤までつながっている大きな筋肉です。
そのため、広背筋の緊張が強くなると、肩や腕の動きだけでなく、身体全体の動きにも影響することがあります。
例えば、
「腕が上がりにくい」
「手を遠くに伸ばしにくい」
「腕を上げると腰を反りやすい」
「呼吸が浅くなりやすい」
「長く座っていると、腰まわりが重く感じる」
など。
もちろん、これらの原因がすべて広背筋にあるわけではありません。
ただ、腕と体幹をつないでいる広背筋の緊張が、肩甲骨や胸郭、骨盤などの動きに影響することはあります。
では、そんな広背筋をどう伸ばすのか。
これが、意外と難しい。
例えば、腕を上げて身体を横に倒す。
一見すると広背筋を伸ばしているように見えても、実際には腰を反ったり、身体をひねったりして、別の場所で動きを作っていることがあります。
そこで、僕がよく使うのが「ぶら下がる」という方法です。
バーなどに掴まり、身体を預ける。
すると、重力を利用して広背筋を伸ばしやすくなります。
自分で無理に身体を動かさなくても、自分の体重と重力によって、自然と伸張方向を作ることができます。
広背筋を伸ばす方法として、とても使いやすい方法です。
ただ、ここで一つ考えたいことがあります。
「何かに掴まらないと、広背筋を伸ばせない身体でいいのか?」
日常生活では、常にバーがあるわけではありません。
腕を伸ばして物を取る。
前に手を伸ばす。
高いところに手を伸ばす。
こうした動作では、自分自身で腕を遠くへ伸ばしながら、身体をコントロールする必要があります。
そこで大切になるのが、腕の「リーチング」です。
ただ腕を前に出すのではありません。
肩甲骨を動かし、胸郭を動かし、必要に応じて背骨も動かしながら、手をさらに遠くへ伸ばしていく。
ぶら下がることで「伸ばされる」のではなく、自分で「伸びていく」。
この違いは、意外と大きいと思っています。
ストレッチというと、「どこまで伸びるか」という柔軟性に目が向きがちです。
でも、実際の生活で必要なのは、ただ柔らかいことだけではありません。
自分の意思で、必要なところまで身体を伸ばせること。
そして、その位置で身体をコントロールできること。
ぶら下がって外から力を借りることも大切。
同時に、何も掴まらずに自分で身体を伸ばす能力も大切です。
「硬いから伸ばす」だけではなく、
「伸びることのできる身体を、自分で使えるようにする。」
そこまで考えていくと、ストレッチは単に筋肉を柔らかくするためのものではなく、身体の使い方を広げるためのものにもなります。
広背筋という一つの筋肉を見ているだけでも、実は身体全体の動きにつながっています。
